キーワード:清算条件、保険基金、破産価格
1.強制清算条件
証拠金率<=維持証拠金率 +テイカー手数料率
維持証拠金率は0.5%で、段階的維持証拠金率は登場予定。
強制清算が発生すると、強制清算がされたポジションは破産価格で決済されます。つまり、初期証拠金はすべて失われます。最終的な強制清算価格が破産価格よりも高い場合、超過証拠金は保険基金(予備金)に流れます。逆に、最終的な清算価格が破産価格よりも低い場合は、保険基金(予備金)を使用して差額をカーバーするができます。
【例】
クロスモードの場合
利用可能残高は 30 USDT、他のポジションと注文はありません。
現在BTC価格は7000 USDT / BTC、レバレッジ10倍、ロング0.1 BTC、維持証拠金率= 0.50%、証拠金率= 0.045%、初期証拠金 = 数量 x BTC価格 / レバレッジ比率 = 0.1 x 7000/10 = 70 USDT
この時、BTC最新マーク価格が 6032 USDT / BTCに下がる場合、未実現損益 = 数量 x 最新マーク価格 - 数量x平均始値 = 0.1 x 6032 - 0.1 x 7000 = -96.8USDT
この時、保有期間中、資金費用率は発生しておらず、証拠金率 =(利用可能証拠金 + 固定証拠金 + 未実現損益)/ ポジション値 =(30 + 70 - 96.8)/(0.1 x 6032) = 3.2 / 603.2 = 0.531% < 維持証拠金率 + 清算手数料率= 0.545%、この時点で、ポジションは強制清算をトリガーします。
分離モードの場合
現在BTC価格は 7000 USDT / BTC、レバレッジ10倍、0.1 BTCのロング、維持証拠金率= 0.50%、終値(最終決済価格)= 0.045%、初期証拠金 = 数量 x BTC価格 / レバレッジ倍率 = 0.1 x 7000 / 10 = 70 USDT
この時、BTC最新マーク価格が 6333 USDT / BTCに下がる場合、未実現損益 = 数量 x 最新マーク価格 - 数量 x 平均始値 = 0.1 x 6333-0.1 x 7000 = -66.7USDT
現時点、ポジション保有期間中、証拠金未調整、のであり、資金費用率は発生しておらず、証拠金率 =( 固定証拠金 + 未実現損益 )/ ポジション値=(70 - 66.7)/(0.1 x 6333)= 3.3 / 633.3 = 0.521%< 維持証拠金率 + 清算手数料率 = 0.545%、この時点で、ポジションは強制清算をトリガーします。
2.保険基金(予備金)
保険基金(リスク保護基金、予備金もいう)は、トレーダーの口座資産が0未満であることに起因する損失を補うことを目的としています。
破産価格で清算していないユーザーが支払う追加料金は予備金としてリスク保護基金に流れます。リスク保護基金の主な目的は、カウンターパーティの清算発生を減らすことです。
保険基金の規則:
保険基金は、強制清算が破産価格よりも高い価格で清算できない場合、自動清算をトリガーせずに強制清算の損失を補うために使用されます。
強制清算の場合、破産価格よりも高い価格でポジションを清算することができず、保険基金の残高がポジション損失をカバーできない場合、自動清算システムは反対ポジションの決済が実行します。
3.推定強制清算価格
推定強制清算価格は、強制清算がトリガーされたときのマーク価格を指します。つまり、証拠金率<=維持証拠金率+テイカー手数料率です。実際の強制清算価格は、清算がトリガーされたときの最新マーク価格に基づいています。
4.破産価格
最新マーク価格が強制清算価格に達すると、強制清算がトリガーされます。破産価格(つまり、ユーザーの口座資産がゼロの場合の価格)でポジションがシステムに引き継がれます。強制清算の買収プロセスはマッチングシステムを経由しないため、破産価格はKラインに表示されず、破産価格は実際強制清算価格と必ず等しくなりません。