分離マージンモードとクロスマージンモードは、先物取引で一般的な2つのマージンモードです。それぞれのモードには異なる特徴があり、異なる状況に適しています。
1. 分離マージンモードについて
分離マージンモードでは、一定額の証拠金が単一のポジションに割り当てられるため、リスクが他のポジションから分離されます。強制決済の場合、トレーダーはそのポジションの証拠金全額を失います。分離マージンモードでは、ユーザーは手動または自動で証拠金を追加することで、単一のポジションの決済リスクを低減できます。
例:
ユーザーAが無期限先物口座に1,000 USDTを保有しているとします。ユーザーAは分離マージンモードを選択し、100 USDTを証拠金として使用し、10倍のレバレッジで1,000 USDTのポジションを注文します。もし市場が大きく変動し、その結果ポジションが決済される場合、失われるのは100 USDTのみです(手数料を除く)。
2. クロスマージンモードについて
クロスマージンモードでは、特定の資産に対するすべてのポジションが同じ証拠金を共有します。強制決済が発生した場合、その資産の全てのマージンおよび同じマージンを共有しているすべてのポジションが失われる可能性があります。
例:
ユーザーAが無期限先物口座に1,000 USDTを保有しているとします。ユーザーAがクロスマージンモードを選択して先物ポジションを注文した場合、口座全体の残高が証拠金として使用されるため、決済が発生すると1,000 USDTを失うことになります。
3. 未決済ポジションに対して、クロスマージンモードと分離マージンモードを切り替えることはできますか?
未決済のポジションや保留中の注文に対して、クロスマージンモードと分離マージンモードを切り替えることはできません。
4. クロスマージンモードでレバレッジを調整すると、ポジションの強制決済価格に影響しますか?
クロスマージンモードでは、レバレッジを調整しても、ユーザーの残高、ポジション価値、またはエントリー価格には影響しません。ただし、ポジションや注文の証拠金が増減するだけで、ポジションの強制決済には影響を与えません。